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お盆に帰省したら親の家が気になった方へ|実家の不動産で確認すべき6つのこと

本田 憲司

執筆

本田 憲司代表取締役
お盆に帰省したら親の家が気になった方へ|実家の不動産で確認すべき6つのこと

「あれ、玄関の段差、前はなかったよな」「庭の草が伸びてる」「親、ちょっと痩せた気がする」——。 年に一度か二度、お盆や正月に帰省したときにだけ気づく変化があります。 普段の電話やビデオ通話ではわからない、実家の"今"がそこにあります。

帰省した夜、ふと頭に浮かぶこと。「この家、いずれ誰が相続するんだろう」 「親が施設に入ったら、ここはどうなるんだろう」「もう誰も住まないなら、売ったほうがいいのかな」。 そう感じた経験をお持ちの方は、決して少なくありません。

でも多くの方は、その感覚を抱えたまま帰りの新幹線や車の中で「まあ、今すぐどうこうじゃないか」と 頭の隅に追いやって、また1年が過ぎていきます。

実は、それが最も危険なパターンです。

このコラムは「今週末の帰省で何を確認するか」「親とどんな言葉を交わすか」 という今すぐできる具体的な行動に絞ってお伝えします。 「売るかどうか」を決める必要はありません。 ただ、今回の帰省を「気づきで終わる帰省」ではなく 「動き始める帰省」に変えるためのヒントをお届けします。

帰省で「見てほしい」6つのこと

「久しぶりに実家に帰っても、特に変わってないから大丈夫」と思っていませんか? 実は、年に1〜2回しか訪れない分だけ、変化に気づきやすいのが帰省のタイミングです。 不動産の専門家の目線で、今回の帰省で確認してほしい6つのポイントをお伝えします。

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外壁・屋根のひび割れ・塗膜の浮き

木造住宅の外壁塗装の耐用年数は一般的に10〜15年、屋根材は20〜30年が目安です。 0.3mm以上のひび割れ(ヘアクラック超)は雨水浸入のリスクがあり、 放置すると断熱材・構造材の腐食に進展します。 南向き・西向きの外壁は紫外線劣化が特に速いため、日当たりの良い面から確認してください。 大阪の夏は高温多湿(8月の平均気温29℃超・湿度約75%)で劣化が加速しやすい環境です。

📸 外壁を近くで写真に撮っておこう
確2

水回りの漏水跡・排水のにおい

給排水管の法定耐用年数は、鋳鉄管で15年、硬質塩化ビニル管で20年が目安とされています。 築20〜30年以上の住宅では、給水管の腐食・配管の接合部劣化による漏水が起こりやすくなります。 キッチンシンク下・洗面台下・洗濯機パン周辺の「水の跡(白いカルシウム汚れや黒ずみ)」が 漏水のサインです。空き家になってから気づくと修繕費が数十万円規模になることがあります。

💧 シンク下・洗面台下を開けて確認
確3

床のたわみ・きしみ(シロアリ被害の可能性)

国土交通省の調査によれば、築20年以上の木造住宅の約2割にシロアリ被害が確認されています。 大阪・関西はヤマトシロアリとイエシロアリが生息し、 特に梅雨〜夏は活動が最も活発になる時期です。 「床が以前よりたわむ」「歩くとスポンジを踏むような感触がある」場合は 床下構造材の腐食・シロアリ被害のサインで、放置すると建物の構造強度に影響します。 浴室まわり・台所まわりから床下に進入しやすいため、その周辺を中心に確認してください。

🦵 浴室・台所まわりを歩いて感触確認
確4

固定資産税の納税通知書(毎年4〜6月に届く書類)

固定資産税の納税通知書には、土地の地番・地目・地積(面積)・固定資産税評価額(課税標準額)、 建物の構造・床面積・評価額が記載されています。 この書類は不動産査定・相続税の財産評価・売却価格の目安の算出に直接使われる重要な資料です。 また、「空家等対策特別措置法」により「管理不全空家」に指定されると 住宅用地特例(固定資産税を1/6に軽減する措置)が外れ、実質的に最大6倍の税額になる可能性があります。 まず「どこに保管しているか」だけ確認してください。紛失しても市区町村窓口で再発行できます。

📄 保管場所の確認だけでOK
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登記識別情報(権利証)・建築確認済証・検査済証

不動産の売却には「登記識別情報通知書(旧・権利証)」が必要です。 紛失した場合は司法書士による「本人確認情報の提供」で対応できますが、費用・手間がかかります。 また、2025年4月施行の改正建築基準法(4号特例の縮小)により、 木造2階建て住宅(新2号建築物)の大規模リフォームには建築確認申請が必要になりました。 このとき「建築確認済証・検査済証」がないと申請が複雑になる場合があります。 売却時・リフォーム時の両方で必要になる書類のため、有無だけ確認しておいてください。

📁 引き出し・金庫の中をチェック
確6

前面道路の幅員・敷地との接道長さ

建築基準法第43条第1項は、建築物の敷地は「幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接すること」を 義務づけています(接道義務)。この要件を満たさない敷地は「再建築不可」となり、 現在の建物が老朽化しても建て替えができません。 また幅員4m未満の「2項道路(みなし道路)」に面している場合は、 将来の建替え時に道路中心線から2mのセットバックが必要になり、 実際に使える敷地面積が減少します。 「前の道路が狭いな」と感じたら、道路の幅をスマホで写真に撮って保存しておいてください。 売却査定・リフォーム計画に直結する情報です。

🛣️ 道路幅・接道の様子を写真で記録

✅ 確認は「写真を撮る・メモするだけ」でOK

この6点を今回の帰省でチェックする必要はありますが、全部解決する必要はありません。 「気になること」「親に確認したこと」をスマホのメモや写真で残しておくだけで、 後で不動産会社に相談するときに非常に役立ちます。

親に「聞いてほしい」5つのこと

実家のことで最も難しいのは、「親とどう話すか」という点です。 「売ってほしい」「処分してほしい」という言葉から入ると、 親御様が「自分の家を追い出されるようだ」と感じてしまうことがあります。 あくまで「親御様の気持ちを聞く」スタンスで、 次の5つをさりげなく引き出してみてください。

聞いてみて「この家、将来どうしたいと思ってる?」

最初に「売れ」「処分しろ」と言わず、親御様自身の考えを聞く。「誰かに住んでほしい」「売ってもいい」「まだ考えていない」など、意外な答えが返ってくることがあります。

→ 親の意向がわかると、その後の選択肢が絞られます

聞いてみて「この家の住宅ローン、もう終わってるよね?」

ローン残債がある場合、売却してもローンを完済できないケース(オーバーローン)が生じます。親御様自身が把握していないこともあるため、さりげなく確認しておきましょう。

→ 売却戦略に直結する重要情報です

聞いてみて「もし体が不自由になったら、どこに住みたい?」

施設入居・子ども宅への引越しなど、将来の居住の見通しを確認します。施設入居後に実家が空き家になるというケースが多く、タイミングを逃さないためにも事前の確認が大切です。

→ 「いつ空き家になるか」の見通しが立つ

聞いてみて「相続のこと、誰かと話したことある?」

遺言書の有無・兄弟姉妹間での意向の違いなどを確認します。「そんな話するの早い」と言われても、「転ばぬ先の杖で聞いておきたいだけ」という姿勢で。

→ 遺言書があるかどうかだけでも知っておく価値あり

聞いてみて「最近、体の調子はどう?物忘れとか気になることはない?」

認知症の初期サインを早期に察知するために大切な確認です。「同じことを何度も言う」「薬の管理ができていない」などを気にしておくことが、資産凍結リスクへの早期対策につながります。

→ 意思能力があるうちに対策を取るための確認

⚠️ 「売れ」「処分しろ」は禁句。話し合いを壊す言葉

帰省のタイミングで「そろそろ家を売ったほうがいい」と切り出してしまい、 親御様との関係が気まずくなったというケースは珍しくありません。 今回の帰省の目的は「決断させること」ではなく「状況を知ること」です。 焦らず、複数回の帰省をかけて少しずつ話し合いを深めていきましょう。

「まだ元気だから大丈夫」が最も危険な理由

帰省して親の顔を見て、「あ、元気そうだな」と安心して帰ってくる方も多いでしょう。 しかし不動産の専門家として、それが最も判断を遅らせるパターンだとお伝えしなければなりません。

「資産凍結」とはなにか

認知症などで意思能力(判断能力)が失われると、本人が署名・同意する必要がある 不動産の売却・賃貸・各種契約が法律上できなくなります。 家族が代わりに行うことも原則として認められません。 この状態を「資産凍結」と呼びます。 65歳以上の認知症有病率は約15〜16%。80歳代では約30%以上とされています。 「今日は大丈夫」が「来年も大丈夫」とは限りません。

資産凍結になった後に利用できる「成年後見制度」は、 家庭裁判所が選任した後見人が財産を管理する制度ですが、 不動産の売却には裁判所の許可が必要で、手続きが非常に複雑になります。 事前の対策(家族信託・売却・賃貸)を「元気なうちに」進めることが、 後悔を防ぐ唯一の方法です。

お盆の帰省は、一年の中で「親御様の今の状態を直接確認できる数少ない機会」のひとつです。 この機会を活かさない手はありません。

\ 帰省前・帰省後のご相談もお受けしています /

「まず話だけ聞いてみたい」で大丈夫です

売るかどうか決まっていなくてもOK。査定・相談は完全無料です。

帰省後に「何かしなければ」と感じたら:最初の一歩

帰省から帰ってきて、頭の中に「実家のこと、なんとかしなければ」という気持ちが残っているなら、 それは行動へのサインです。しかし何をすればいいかわからず、結局また先送りになる—— そうならないために、最初の一歩を具体的にお伝えします。

帰省中に気になったことを「メモ」「写真」でまとめる

外壁の状態・水回りの様子・親との会話で出た言葉——帰省中に気づいたことをスマホのメモアプリに書いておくだけでOKです。 「なんとなく気になった」という感覚も言語化しておくと、 後で不動産会社に相談する際に非常に役立ちます。

「いくらで売れるか」を無料査定で知る

売るかどうかを決める前に、「この家がいくらで売れるか」を把握しておくことが大切です。 査定額がわかると、売却後の手取り・相続時の財産額・家族間の分配方法など、 具体的な話し合いができるようになります。査定は無料で依頼でき、 依頼したからといって必ず売らなければいけないわけではありません。

家族間で「方向性の話し合い」を持つ

査定結果を手元に置いたうえで、「売る」「賃貸にする」「家族信託でとりあえず管理する」という 選択肢をテーブルに並べて話し合います。 兄弟姉妹がいる場合は早い段階から全員を交えた話し合いを行うことで、 後の遺産分割トラブルを防ぐことができます。

専門家(司法書士・税理士・不動産会社)を交えた話し合いへ

相続・税金・法律が絡む場合は、専門家を交えた話し合いがスムーズです。 当社では司法書士・弁護士・税理士との連携のもと、 売却から相続・登記・税務まで一気通貫でサポートしています。 「どこに相談すればいいかわからない」という方のご相談も歓迎しています。

実家をどうするか:主な選択肢と特徴

「実家をどうするか」には、売却以外にも複数の選択肢があります。 状況・優先事項・親御様の意向によって最適解は異なりますので、 選択肢を把握したうえで比較検討しましょう。

選択肢 A

売却(最もシンプル)

親御様がご存命・判断力があるうちに売却する「生前売却」が最もスムーズです。売却代金を介護費用・老後資金に充当でき、相続時の遺産分割もシンプルになります。当社が最もご相談を多くいただく選択肢です。

選択肢 B

賃貸に出す

売却はしたくないが空き家のまま放置したくない場合の選択肢。家賃収入を介護費用に充てることもできます。ただし管理の手間・空室リスク・相続時の手続き複雑化というデメリットもあります。

選択肢 C

家族信託で管理権限を移す

親御様が元気なうちに不動産の管理・処分権限を信頼できる子どもに移す法的な仕組みです。認知症になった後も子どもが適切なタイミングで売却・管理できるようになります。司法書士との連携が必要です。

選択肢 D

相続を待ってから売却

「とりあえず今は何もしない」という選択。ただし親御様が認知症になると資産凍結リスクがあり、相続後は遺産分割・相続登記・税金申告などが必要になります。「何もしない」にも年々コストがかかります。

⚠️ 空き家のまま放置するコストは「見えない」だけで確実に積み重なる

固定資産税・火災保険料・水道光熱費の基本料金・草刈り・清掃費用——誰も住んでいない家でも、 年間数十万円の維持コストがかかることが多いです。 さらに大阪府寝屋川市で2026年7月に条例が成立した「空き家流通促進税」のように、 今後は放置空き家への課税強化が全国に広がる可能性もあります。 「何もしない」の代償は、年々大きくなっていきます。

今回の帰省を「動き始める帰省」に

お盆の帰省は、普段忙しい日常の中でふと立ち止まり、 家族のこと・親のこと・実家のことを考えられる貴重な機会です。 「気になった」「なんとかしなければ」という感覚は、正しい直感です。 その感覚を大切にしながら、今回は「6つの確認」と「5つの会話」だけを実行してみてください。

大切なのは、親御様が判断力を持っている「今」という時間を活かすことです。 資産凍結・相続トラブル・空き家の劣化——どれも「気づいたときには手遅れ」という 状況になってから後悔するケースが後を絶ちません。 お盆という節目に、家族で一歩踏み出してみてください。

不動産売却サポート関西株式会社では、「まだ売るか決めていない」「とりあえず話を聞きたい」 という段階からのご相談を無料で承っています。 「いくらで売れるか知りたいだけ」でも、「家族で話し合う前に情報収集したい」でも、 どうぞお気軽にご連絡ください。

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売却・賃貸・家族信託の比較から、司法書士・税理士との連携まで。無料でご対応します。

よくあるご質問(FAQ)

Qお盆の帰省で実家のことが気になったとき、まず何をすべきですか?

A
まず「現状を把握すること」です。①建物の劣化状況、②固定資産税の金額、③登記名義人、④ローン残債の有無、⑤親の意向——この5点を今回の帰省中に確認しておくだけで、今後の選択肢がぐっと整理されます。「売るかどうか」を決めるのはその後でも問題ありません。

Q親がまだ元気なのに実家の話をするのは気が引けます。どう切り出せばよいですか?

A
「売ってほしい」「処分してほしい」という切り出し方は避けましょう。「この家のこと、将来どうしたいと思ってる?」「万が一のときのために話しておきたいんだけど」という親の気持ちを聞く姿勢が大切です。否定せずに話を聞くことが実のある話し合いの第一歩です。

Q親が認知症になる前に動く必要があると聞きました。本当ですか?

A
はい、非常に重要な問題です。認知症が進んで「意思能力」を失うと、不動産の売却・賃貸・各種契約が法律上できなくなります(資産凍結)。家族が代わりに行うことも原則として認められません。65歳以上の認知症有病率は約15〜16%で、親御様が判断力のある「今」こそ話し合いを始めるベストタイミングです。

Q実家を放置(空き家に)すると何かリスクがありますか?

A
主なリスクは4つです。①固定資産税・維持費が毎年かかり続ける、②建物の劣化(カビ・シロアリ・雨漏り)が急速に進む、③「特定空家」や「管理不全空家」に指定されると固定資産税が最大6倍になる可能性がある、④兄弟姉妹間での遺産分割トラブルに発展しやすい——の4点です。「何もしない」という選択にも年々コストが積み重なります。

Q帰省後に不動産会社に相談するタイミングはいつがよいですか?

A
「売るかどうかまだ決まっていない」段階でもご相談いただけます。むしろ決める前に「この家がいくらで売れるか」を査定で把握しておくことで、家族間の話し合いで具体的な判断ができるようになります。査定は無料ですので、帰省後に「まず話だけ聞いてみよう」という姿勢でお越しください。

Q実家を売ると決めた場合、売り出しまでどれくらいかかりますか?

A
相続登記が済んでいる場合、査定・媒介契約・売却活動開始まで概ね1〜2ヶ月が目安です。売り出しから成約まではさらに3〜6ヶ月かかることが多く、総じて「動き始めてから完了まで半年〜1年」を見ておくとよいでしょう。相続登記が未完了の場合は先にその手続きが必要です。
本田 憲司

この記事の執筆者

本田 憲司代表取締役

資格: 宅地建物取引士

建設関係の現場と長距離トラックドライバーを経て、不動産業界に転身。新築マンション販売の最前線でリーマンショックを乗り越え、念願だった独立を果たして「不動産売却サポート関西」を立ち上げました。27年間で培った問題解決力を武器に、ご所有不動産を「自分自身の大切な資産」と捉え、売主様ご本人に成り代わって売却完了まで伴走することをお約束します。

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