住宅ローン金利が上がると家は売りにくくなる?【2026年】日銀利上げと大阪の不動産売り時

1. 2026年、住宅ローン金利はどうなっているか
日本銀行は2026年6月の金融政策決定会合で、政策金利を1.0%程度へ引き上げました。1%台の政策金利は実に約31年ぶりの水準です。「金利のある世界」への移行が、いよいよ住宅ローンにも本格的に波及し始めています。
📌 2026年8月時点の金利環境の整理
・政策金利:2026年6月に1.0%程度へ引き上げ(約31年ぶりの水準)
・変動金利:2026年10月頃に多くの銀行が引き上げる展開が有力視されている
・既存の借入:返済額への反映は2027年1月以降が一般的。「5年ルール」適用者は当面の返済額据え置き
・今後:経済・物価情勢を見ながら段階的な利上げが続く可能性
日本の住宅ローン利用者の約9割は変動金利型と言われます。新規に借りる人・すでに借りている人の双方にとって、金利は「上がるかもしれないもの」から「実際に上がっているもの」に変わりました。これは不動産を売る側にとっても無関係ではありません。
2. 金利が上がると不動産価格に何が起きるか
不動産の買主の大半は住宅ローンを利用します。金利が上がると毎月返済額が増えるため、同じ年収でも「買える金額」が下がります。試しに、3,000万円を35年返済で借りた場合の毎月返済額を比べてみましょう。
| 適用金利 | 毎月返済額(概算) | 年0.5%時との差 |
|---|---|---|
| 年0.5% | 約77,900円 | ― |
| 年1.0% | 約84,700円 | +約6,800円/月 |
| 年1.5% | 約91,900円 | +約14,000円/月(総返済で約580万円増) |
毎月の負担を変えずに済ませようとすれば、買主は借入額を減らすしかありません。つまり金利上昇は、市場全体の「買主の予算」をじわじわと圧縮し、価格の下押し圧力になるのです。特に借入額が大きい高額帯ほど影響は大きくなります。
ただし、過度に悲観する必要もありません。利上げは景気・物価を見ながら段階的に進められており、既存借入への反映もタイムラグがあります。「暴落が始まる」のではなく、「買主の資金調達環境が徐々に厳しくなっていく」というのが正確な理解です。
\ 金利が本格的に効いてくる前に /
いまの相場での査定額を確認しておきませんか
売却時期の相談だけでも歓迎です。金利動向を踏まえた売り時をご説明します。
3. 売主にとっての「売り時」への示唆
① 買主の予算が縮む前に動く選択肢
変動金利の引き上げが返済額に反映されていくのはこれからです。買主が「借りやすい」環境が残っているうちに売り出すことは、合理的な選択肢のひとつです。
② 高額帯・郊外は影響が出やすい
借入額が大きい高額帯と、需要の裾野が狭い郊外・築古は、金利の影響が価格に出やすいセグメントです。該当する物件をお持ちの方は、早めの相場確認をおすすめします。
③ 「待つコスト」を数字にする
1年待つ間に、建物は1年分古くなり、管理費・修繕積立金・固定資産税などの保有コストが積み上がります。金利上昇による買主予算の縮小も加わると、「待って高く売る」シナリオの前提はかなり厳しくなります。
4. 住宅ローンが残っている場合の注意点
売却代金でローンを完済できる場合は、通常の売却手続きで問題ありません。注意が必要なのは、残債が売却見込み額を上回る(オーバーローン)場合です。
この場合も、自己資金での補填・住み替えローンの活用・金融機関との調整など複数の進め方があります。ご自身の残債と査定額を並べてみることが出発点です。詳しくは関連記事「住宅ローンが残っている家は売れる?」で解説しています。
よくあるご質問
金利が上がると、大阪のマンション価格はすぐ下がりますか?
すぐに大きく下がるとは限りません。大阪都心部は供給が限られ需要も厚いため、相場は底堅く推移してきました。ただし金利上昇は買主の予算を通じてじわじわ効いてくるため、中期的には価格の上値を抑える要因になります。
変動金利で借りている自宅を売る予定です。急いだほうがいいですか?
ご自身の返済額への影響(5年ルールの有無など)と、売却市場への影響は分けて考えましょう。売却を既に決めているなら、買主の資金調達環境が良いうちに動くほうが有利になりやすい、というのが一般的な傾向です。
これから金利はもっと上がりますか?
正確に予測することは誰にもできませんが、日銀は経済・物価情勢を見ながら段階的な利上げを続ける方針を示しています。「上がる可能性がある」前提で資金計画・売却計画を立てておくことをおすすめします。
まとめ:金利は売主の「時間の価値」を変える
2026年の利上げにより、住宅ローン金利は本格的な上昇局面に入りました。金利上昇は買主の予算を縮め、不動産価格の上値を抑える方向に働きます。売却を検討しているなら、「待つコスト」が以前より大きくなっていることを踏まえ、まずは現在の査定額を把握して数字で判断しましょう。大阪・関西全域で、金利動向を踏まえた売却のご相談を承っています。
※本記事の金利水準・見通しは2026年8月時点の公表情報・報道にもとづく一般的な解説であり、将来の金利や価格を保証するものではありません。

この記事の執筆者
本田 憲司代表取締役資格: 宅地建物取引士
建設関係の現場と長距離トラックドライバーを経て、不動産業界に転身。新築マンション販売の最前線でリーマンショックを乗り越え、念願だった独立を果たして「不動産売却サポート関西」を立ち上げました。27年間で培った問題解決力を武器に、ご所有不動産を「自分自身の大切な資産」と捉え、売主様ご本人に成り代わって売却完了まで伴走することをお約束します。



