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旧耐震マンションは売れる?売却・買取の選択肢と「売れる物件」の見分け方|大阪の実務

本田 憲司

執筆

本田 憲司代表取締役
旧耐震マンションは売れる?売却・買取の選択肢と「売れる物件」の見分け方|大阪の実務

1. 「旧耐震」とは|1981年5月31日以前に建築確認を受けたマンション

旧耐震基準とは、1981年(昭和56年)6月1日に建築基準法の耐震基準が大きく改正される前の基準のことです。ポイントは「竣工日」ではなく「建築確認を受けた日」で判定されること。1982年〜1983年竣工でも、建築確認が1981年5月以前なら旧耐震に当たります。

📌 旧耐震マンションを売るときに問われる3つのこと

買主が住宅ローンを組めるか(金融機関の担保評価・住宅ローン控除の要件)
耐震診断を受けているか/耐震改修済みか(管理組合の取り組み)
管理状態と修繕積立金(長期修繕計画、積立金の残高、滞納の有無)

大阪市内では、御堂筋線・谷町線沿線や梅田・天王寺周辺に1970年代築のマンションが多く残っています。立地の良い旧耐震マンションは実需・投資の両方で需要があり、「旧耐震=売れない」は誤解です。ただし売り方を間違えると、長期間売れ残ったり、相場より大きく値引きすることになります。当サイトの旧耐震(1981年以前)マンションの売却相場とあわせてご覧ください。

2. 買主の住宅ローンはどうなるか|「築25年以内」要件は撤廃済み

かつて住宅ローン控除には「中古マンションは築25年以内」という要件があり、旧耐震物件は原則対象外でした。2022年の税制改正でこの築年数要件は撤廃され、現在は「1982年1月1日以降に建築された住宅(新耐震基準に適合しているとみなす)」または「耐震基準適合証明書等で耐震性を証明できる住宅」が要件になっています(2026年時点)。

つまり旧耐震マンションでも、耐震基準適合証明書(建築士等が耐震診断のうえ発行)や既存住宅売買瑕疵保険の付保証明があれば、買主は住宅ローン控除を受けられます。ただし、マンションは一戸だけで耐震改修することができないため、管理組合として耐震診断を実施し、基準を満たしていることが前提になります。

⚠️ 金融機関の担保評価は別の話

住宅ローン控除の要件を満たすかどうかと、金融機関が融資するかどうかは別です。旧耐震マンションは担保評価が低くなりがちで、借入期間が短くなる・自己資金を多く求められることがあります。買主の資金計画に影響するため、売主側としては「どの金融機関が融資実績を持っているか」を事前に把握しておくと販売がスムーズです。当社では取引実績のある金融機関に事前確認したうえで販売を始めます。

\ 築年数だけで諦める前に /

旧耐震マンション、「いくらで・誰に・どう売るか」をご提案します

耐震診断の有無、管理状況、融資の見込みを確認したうえで、仲介と買取の両方の価格をお示しします。売るかどうか迷っている段階でも構いません。

3. 「売れる旧耐震」と「苦戦する旧耐震」の分かれ目

同じ旧耐震でも、売れ方には大きな差があります。当社の成約事例から見えている分かれ目は次の4点です。

分かれ目1

立地(駅徒歩・都心アクセス)
駅徒歩5分以内、都心直結路線なら、築年数より立地を優先する買主が一定数います。投資家にとっても賃貸需要が読みやすい物件です。

分かれ目2

管理組合の姿勢(耐震診断・長期修繕計画・積立金)
耐震診断を実施し結果を開示している、長期修繕計画があり積立金が計画どおり貯まっている、大規模修繕の履歴が明確——この3つが揃うと買主の不安が大きく減ります。逆に滞納が多い・修繕履歴がないマンションは、価格以前に融資が付きにくくなります。2022年から始まった管理計画認定制度の認定を受けているかも一つの材料です。

分かれ目3

専有部分の状態と間取り
リノベーション前提で買う層(実需・リノベ会社)は、内装の古さより配管・サッシ・天井高など「変えにくい部分」を見ます。売主側で無理にリフォームするより、現状のまま「リノベ前提」で価格を組む方が結果的に高く売れるケースが多いです。

分かれ目4

見落としがちな点

建替えや敷地売却の議論が管理組合で動いているかどうか。2025年に成立した区分所有法の改正で建替え決議などの要件が緩和され、旧耐震マンションの建替え・敷地売却は以前より現実味を帯びています。総会議事録で議論の有無を確認し、販売時に正しく説明できるようにしておきます。

4. 売却の3つのルート|実需・投資家・買取

旧耐震マンションは買い手の層が分かれるため、最初から複数のルートを想定して販売計画を立てます。

ルート1

実需(自分で住む人)への仲介
立地が良く、耐震診断・管理状況が説明できる物件向き。最も高く売れる可能性がありますが、融資の付きやすさが成否を分けます。販売開始前に金融機関へ事前照会しておくのが当社の基本です。

ルート2

投資家・リノベーション会社への仲介
賃貸利回りやリノベ後の再販価格から逆算して買う層です。内装は現状渡し、契約不適合責任は範囲を限定する、といった条件で早期成約しやすいのが特徴です。

ルート3

不動産会社の買取
融資や管理状況の問題で仲介が難しい場合、または期限を切って確実に手放したい場合の選択肢です。価格は仲介より下がりますが、残置物や内装の状態を問わず、短期間で現金化できます(仲介と買取の違い)。

当社は仲介と買取の両方をお示しし、ご事情(期限・希望価格・残置物の有無)に合わせて選んでいただいています。仲介と買取を比較した成約事例もご覧ください。

よくあるご質問

Q. 旧耐震マンションは買主が住宅ローンを組めないと聞きました。本当ですか?

組めないわけではありません。住宅ローン控除の築年数要件は撤廃されており、耐震基準適合証明などで耐震性を示せれば控除の対象になります。ただし金融機関の担保評価は低くなりやすく、借入期間や自己資金の条件が厳しくなることはあります。融資実績のある金融機関を事前に確認しておくことが重要です。

Q. 管理組合が耐震診断をしていません。売れますか?

売却は可能ですが、実需の買主には不安材料になります。販売前に管理組合へ診断実施の予定を確認し、なければ「診断未実施」であることを前提にした価格設定と、投資家・買取ルートの併用をご提案します。

Q. リフォームしてから売った方が高く売れますか?

旧耐震マンションでは、フルリノベ前提で買う層が多いため、売主側のリフォーム費用が価格に反映されにくい傾向があります。清掃と最低限の補修にとどめ、現状渡しで価格を組む方が結果的に手取りが増えるケースが多いです。

まとめ:旧耐震マンションは「融資・管理・立地」を先に確認してから売り出す

旧耐震マンションの売却で失敗するパターンは、築年数だけで価格を下げすぎるか、逆に管理や融資の確認をせずに高値で出して売れ残るかのどちらかです。耐震診断の有無・管理状況・融資の見込みを先に押さえ、実需・投資家・買取の3ルートを想定して販売計画を組めば、立地の良い物件は十分に売れます。

マンション名と部屋の情報をお知らせいただければ、当社で管理状況の確認から金融機関への事前照会まで行い、仲介・買取それぞれの価格をお示しします。

本田 憲司

この記事の執筆者

本田 憲司代表取締役

資格: 宅地建物取引士

建設関係の現場と長距離トラックドライバーを経て、不動産業界に転身。新築マンション販売の最前線でリーマンショックを乗り越え、念願だった独立を果たして「不動産売却サポート関西」を立ち上げました。27年間で培った問題解決力を武器に、ご所有不動産を「自分自身の大切な資産」と捉え、売主様ご本人に成り代わって売却完了まで伴走することをお約束します。

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